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【知る】循環備蓄(ローリングストック)生活への取組みについて

新型コロナウイルスによるパンデミックの脅威が増す中、コンビニエンスストアやスーパーマーケットの店頭からマスクや除菌水はもとより、トイレットペーパーや中国からの輸入雑貨等が姿を消してきています。

これは、地震や台風等自然災害時にもある、いつ平時に戻るかわからない不安心理から当面の必要物資を突然買っておこうという自然な行動からくる現象ですね。

政府の推奨では、備蓄食料品は従来の「3日間の備え」から「1週間以上の備えが望ましい」と内閣府防災情報のページで指摘しており、その実行の為にも「1週間を想定した工夫と備え」として循環備蓄法(ローリングストック法)を提唱しています。

そこで、最近防災で推奨されている『循環備蓄(ローリングストック)』についてお話ししたいと思います。

 

循環備蓄(ローリングストック)とは

これまで、保存食は保存食として、いざというときの為に保存期間である〇〇年間ある場所に保管していると思います。しかし、幸いにもいざというときが無い場合には保存期限や消費期限が切れており、古いものを処分して新しいものを買い足すという繰り返しだと思います。

これは、無駄な話です。

 

そこで循環備蓄(ローリングストック)の考え方は、災害時に備えた生活用品の備蓄方法の一つで、日常の生活の中に備蓄という概念を取り組むことです。

 

具体的には、食料品等生活用品を常に一定量備えながら、その消費(使用)期限内で製造日の古いものから使い、使った分は新しく買い足すという暮らしの中に無駄なく備蓄をすることで、災害時等いざという時にも日常生活に近い生活を安心して送ることができるというものです。

食事については、缶詰や乾物や発酵食品などの保存食やインスタント食品、フリーズドライ食品、チョコレートなどで乗り切る、というものです。

このポイントは、日常生活で消費しながら備蓄すること
私たちが日常的に備蓄を持つことにより、今回のようなコンビニエンスストアやスーパーマーケットから一部の品物が無くなるパニックを少しでも防ぐ効果があります。

なーんだ、そんなことか、と簡単に思えますが、いざ実行するとなると以下のように決めごとをしておかないとうまくいきません。

循環備蓄(ローリングストック)を行う点で重要なポイント

  • 備蓄量を決めること(備蓄分の目安)
    ・食料品は最低でも3日程度、一週間程度あればなお安心。
    ・生活用品は、3~7日分。
  • 必ず消費(賞味)期限を確かめ製造日の古いものから使うこと
    品物を備蓄する際、新旧で棚の置き場の位置を決めておくことが必要で、前面が古ければ前面から使うこととする。
  • 使ったら、必ず消費した分だけ購入すること
    消費したら、極力早めに同じ分だけ購入して補充することが必要で、購入した商品は予め決めておいた棚の置き場の位置に補充する。後面が新しければ後ろに補充する。

 

特別に防災用の備蓄品として保管していた場合、定期的にチェックしていないと、いざとなったときに何処に備蓄したか忘れたり、保存期限や消費期限が切れてたり、と備蓄の意味がなくなることが良くあります。

対して、循環備蓄は日常に使用しながら備蓄をするという考え方なので、定期的な確認の必要がなくなるのです。

しかし、気をつけなければいけないこと、それは本来必要な備蓄分をついつい消費してしまうことが起きてしまうため、備蓄量や備蓄方法をルール化してルールをきちんと守る必要があることなのです。

 

これから少しづつ循環備蓄生活への取組みをはじめましょう!

災害備蓄品については、少し前の世代は自宅の保管庫に十分備蓄、昨今では、コンビニエンスストアが名の通り便利になり、自宅の保管庫や冷蔵庫代わりとして利用している方も多いようです。生活を簡素化するミニマリスト生活の普及も手伝い、コンビニエンスストアがライフラインの役割として重要性を増しています。

一方で、コンビニエンスストア頼りの生活は、今回の新型コロナウイルス等発生のいざというときにはコンビニエンスストア、次に近所のスーパーマーケットへと駆け込み生活必需品が品薄となりパニック状況を引き起こす原因にもなっています。

そのため、適度な備蓄をする循環備蓄生活への取組みをはじめることにより、パニック状態になることなく災害時に必要な人に必要な物資が届くよう私たちが心掛け助け合うことが重要ではないでしょうか?

 

 

 

 

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