食彩アドコム

食材の話

【知る】お塩について基礎から学ぶ(1)

ピランソルト

お塩は大切なもの

お塩は、空気や水とともに、生きていくうえで欠かせないもの。
人の体重の約60%~70%が水分、うち約0.9%が塩分です。

体重が50Kg とすると、約300g弱が塩分となる計算です。そう考えると重要だと思いませんか?

人間の塩分濃度は、太古昔の海と同じであり、生物の祖先は、海水中で誕生して塩分濃度を受け継いだものと考えられます(因みに現在の海の塩分濃度は約3%です)。

これは生命の神秘であるとともに、生命の起源の裏付けと考えられますね。

お塩の大切な働き

お塩の主な働きは、以下の通りです。
とっても重要な働きをしていますね。

  1. 消化と吸収を助ける
    …胃酸のもととなって食べ物を消化・殺菌、小腸で栄養の吸収を補助。
  2. 細胞を正常に保つ
    …細胞が正常に働くよう、細胞外体液濃度のバランスを一定に保つ役割。
  3. 神経の伝達
    …神経細胞が刺激や命令を伝える補助。

お塩(食用)の役割

いくつあるか、先ずは考えてみてください。
お塩の役割は、以下の通り案外沢山あります。

  • 調味料①…味を際立たせる際に利用(旨味や甘味を際立てる)
  • 調味料②…刺激を抑え込む際に利用(酢や酸味を抑える)
  • 浸透圧作用…浸透圧で不要な水分を吸い出す(おせちに欠かせないなますづくり)
  • 防腐効果…微生物を抑制し腐敗を防止
  • グルテン形成…小麦粉のグルテンの弾性と粘性を増す(パンやうどん)
  • たんぱく質の凝固…魚や肉のたんぱく質を水に溶けやすくし凝固促進
  • 発酵促進…発酵に必要な微生物が働きやすくなる
  • 酵素の働きを抑制…植物色素(ポリフェノール)の変色防止、ビタミンCの酸化防止
  • クロロフィル(葉緑素)を安定…ゆがくときに塩を加える理由
  • 食材のヌメリを落とす

お塩のこんな使い道(豆知識)

お塩の使い道として、具体的に下記のような例があります。
生活の知恵から出てきたのでしょうね。

  • 竹細工や籐の家具の汚れ落としに
  • 戸や障子の手あか汚れ落としに
  • 生花を長持ちさせる
  • 鍋の焦げ落としに
  • 茶渋をとる
  • 衣類シミ抜きの応急処置に
  • 美肌と健康、ダイエット

お塩の基本情報

  • pH値
    …お塩は中性、不純物を含まないお塩はpH7
  • 水に溶ける量
    …温度にほとんど影響を受けず、水1ℓに対して約300g溶けます。
  • 比重
    …2.16、お塩の結晶の重さは、1㎤の水の16倍。
  • 融点と沸点
    …融点は約800℃、沸点は約1,400℃。
  • 氷点降下
    …0℃未満でも凍らず、飽和溶液ではマイナス3℃。

お料理の基本「さしすせそ」

お料理の基本「さしすせそ」は和食の味付けに使う調味料の順番を表す言葉です。

美味しい料理は、ただ材料がそろえばいいというものではなく、調味料という要があってこそ、素材の持ち味が引き出され「美味しい」を実感することが出来ます。

味付けの順番は大切ですが、お塩はほぼすべての「さしすせそ」に関係する大切な調味料です。

  • さ…砂糖
  • し…
  • す…酢
  • せ…醤油(せうゆ) 塩分濃度15%程度
  • そ…味噌(みそ)  塩分濃度10%程度

因みに、お塩は、
」の砂糖に関しては、甘味を際立たせる役目、
」の 酢に関しては、刺激を抑える役目、
を持ってます。

お塩の種類と価格

お塩は平成9年(1997年)の専売法廃止に伴い、国内外の個性的な塩が販売されるようになりました。
お塩の種類は、概ね4,000種と言われており、価格も100gあたり10円~4,000円程度と幅広くあります。

お塩と暮らし

お塩は、日本では年間約840万トンが消費されています。
お塩は古来から人間にとって身近なもので、その証拠にお塩にまつわる言葉は海外を含め沢山あります。

ほんの一例を以下にあげてみましたが、海外も含めて“お塩”は言葉からも、本当に身近さと大切さの表れだということがわかります。

  • 青菜に塩
  • しおらしい
  • 塩を踏む
  • 敵に塩を送る
  • 手塩にかける
  • 手前味噌で塩が辛い
  • 塩梅(あんばい)…「塩(塩辛さ)と梅(酸っぱさ)の程よい調和による味加減 」が由来。転じて「物事の具合や様子、健康の状態」を言う。按排、案配、按配、とも書く
  • サラリー(海外)…ラテン語「salarium(塩の)」に由来、元は塩を買うために兵士に与えられたお金を示す言葉が給料に変化
  • サラダ(海外)…ラテン語「sal(塩)」に由来、生野菜に塩をかけることが語源

お塩について基礎から学ぶ(2)へ続きます。