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【連載:お米の話(5)】美味しいお米の栽培のこと

美味しいお米の栽培

美味しいお米の栽培には

お米に対して特別な思い入れが、日本人にはあります。
昭和の時代は、「お茶碗にご飯一粒も残すな」といわれてきました。

生産、流通、炊き方、とその後の処理まで、全ての行程が、ご飯の味を決めます。その中で一番重要なのは、玄米の味そのものです。つまり、生産段階で美味しさの大半が決まるということになります。

玄米の味を決める順位を今井社長は次のように考えます。

  1. 品種
  2. 気候
  3. 栽培管理(熱意)
  4. 肥料
  5. 土質

それぞれについて、以下記載します。

  1. 品種の選択

    美味しくない品種ではなく、美味しいといわれる品種の選択が必須です。

    かつて日本晴という品種が盛んに栽培されていました。収穫量も多くて作りやすかったけれども、コシヒカリほど美味しくないので、今では栽培が無くなってしまいました。

    各県は競って美味しい品種を作ろうと改良に勤しんでいます。品種が一番大事だ、ということをわかっているからなのです。

  2. 気候も重要

    美味しいお米の産地といわれているのは、標高の高いところが多い。

    夜、涼しい地域です。夜温が高いと、稲は稲体を冷やすために蒸散を盛んに行い、昼間貯めたエネルギーを無駄遣いするので、玄米の太りが阻害されるのです。昼夜温の差が10度以上あった方が良いです。

    ちなみに平野部では7~8度の差しかありません。山間部は夜になると山の冷えた空気が田んぼに流れ込むので夜温が下がります。さらに水も冷たいので、夜に田んぼに入れて稲体を冷やすことも可能になります。

    また、朝日が早く当たる田んぼの方が美味しいお米が取れます。大抵はそういう田んぼは、夕日の落ちるのが早くて、夜温が低くなり朝日が当たることで露が早く落ち、病気にもかかりにくいのです。

    当然のことですが、日照時間が長い方がデンプンがたくさん蓄積されますので、ふっくらとして美味しいご飯につながります。

  3. 栽培管理(熱意)

    美味しいお米作りには、生産者の熱意と技術が必要。

    まず、稲の良し悪しで初期生育が違ってきます。稲の一生は発芽から約120日しかありません。人間の寿命を80歳だと仮定すると、田植え時期には稲年齢は20歳過ぎとなります。

    苗が健全であること、そして田植え時に低温などによるダメージが少ないことが、その後の稲の生育を大きく決めることになります。

    いつ、どれだけの量の肥料を散布するかによっても、玄米の味が大きく変わってきます。刈り取りのタイミング、籾乾燥の仕方も味と品質に影響を与えるのです。

  4. 肥料について

    化学肥料より有機質肥料の方が明らかに味は良くなります。

    その理由は、化学肥料は稲に必要な窒素、リン酸、カリウムの三大要素中心で、カルシウム、マグネシウムなどの多量要素や、鉄、マンガンなどの微量要素が殆ど含まれていない。

    堆肥には、ほとんどの要素が含まれていて、古来から田んぼに投入されていました。しかし、手間がかかるなどの理由で、現在では化学肥料に変わっています。

    有機肥料は熱すると炭になりますが、当然ながら化学肥料は有機物ではないので炭になりません。有機物は微生物の食べ物となり、熱エネルギーにも転換します。微生物が増えて根との共生関係が醸し出されます。

    生き物がたくさんの田んぼからは、美味しい玄米が取れることは、容易に想像できます。

  5. 土質

    黒土、赤土、粘土、砂壌土、などいろいろな種類があります。

    基本的には水稲は土質を選ばないと言われています。今井社長は、鼠色をした土が良いと、また砂壌土で水はけが良い田んぼも適していると思うといいます。

    これは、田に入る水の量が関係していて、その分、ミネラルも多いのです。黒土だと窒素が多いために、どうしても食味が上がりにくいのです。

最後に、龍の瞳は

「龍の瞳」を食べられた多くのお客様から、「昔食べた懐かしい味がする」と言われます。昭和35年頃の白米の価格は1kg70円、大工さんの日当は約800円です。当時、お米がいかに高かったかがわかります。

お米は手作業で栽培されていたために、労力がかかっていました。堆肥を入れ、はさがけの天日乾燥、収穫量も格段に少なかったので、きっと美味しいお米がとれたのだと想像がつきます。

「龍の瞳」は、農薬を減らし化学肥料を入れずに、お米の安全性と美味しさを追求している熱心な生産者がいればこそ美味しいのだと、今井社長は感謝しています。

「このBlogは、(株)龍の瞳代表取締役今井隆社長様の著述を引用しており、(株)龍の瞳と発行元より許可を得て掲載しています」

 

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